給食の時間

先日、小学校で給食をいただく機会があった。中学校を卒業して依頼、十数年ぶりである。

教室に配膳台が用意される。机が向かい合うように配置を変える。ごはんやおかずが入った容器が運び込まれ、配膳が始まる。

誰が指示を出すでもなく、各々が黙々と仕事をこなす。一連のルーティンワークにまぎれ込む難しさを覚えつつも、児童と一緒に準備を終えた。

全員が着席するのを待って、いただきますのご挨拶。この日のメニューは、ごはんにスープ、きゅうりの和物、麻婆豆腐、それから牛乳。気温30度にもなろうかという炎天下で野外授業をした後だったが、その疲れも忘れて無心で頬張った。

給食は食に対する正しい知識や望ましい食習慣を身に付ける重要な機会だ。同時に、配膳や片付けの際には役割を分担して互いに補い合う、集団行動を学ぶ場でもあると思う。

個の能力は高くても、周囲の人と助け合えない、感謝や謝罪の言葉を言えない大人は少なくない。児童たちの姿を見て少し恥ずかしい気持ちになった。

給食の時間の終わりは、全員が食べ終わるのを待っての、ご馳走さまでした。いつの間にか食器も配膳台も片付けられ、いつも通りの教室に戻っていた。